小さな「TITANIC」のような夢を運ぶ船に… YUKIKO
IMAI
私がブライダルに初めて触れたのは20歳頃、ヤマハ演奏グレードを取得したことで、あらためて音楽の仕事について考えました。
プレイヤーになりたい…、でもこの頃の私の夢・プレイヤーとは、カラオケがまだない時代の銀座のお店で、歌の伴奏やBGMを弾く仕事、
それだけでは食べていけないと言われました。 オーディションを受け、ブライダルの音楽事務所に所属、こうして土日が始まったのです。
初めての仕事は、「ロイヤルホールヨコハマ」。 見学もせずに、いきなり一人で、で、っデビュー。^_^;
鍵盤上で、指がガクガク震え、飛び出しそうな心臓を抑えて、初仕事を無事におさめました!!。 キャンドルサービスのリクエストが、「愛のセレブレーション」。 レパートリーも数少ない状況でデビューしてしまい…、初めてのリクエストも必死でした。 恐かったです…・・。 でも仕事を終えた自分に、ナンとも言えない満足感がありました。
やり遂げた…。 対価が得られる演奏をしたこと、そして人様に喜んでいただけたということ。 これだけのことなのですが、私の人生においてとてもとても大きな経験になりました。
その日は、極度の緊張で体重が2kg減。(^o^)/
ギャランティは6000円でした。 でも、横浜まで家から往復3000円。 リクエストの楽譜代、衣装代…・、これではやっていけないのに、リクエストに散々ふりまわされても、楽しくて楽しくて、やめられませんでした。 そこで計算していたら、今の私は、ここにいなかったでしょう。
その後キャリアもつき、横浜、都内、そして舞浜へOpenした「シェラトン」へ。
私はそのOpenメンバーになり、そこで第1件目の披露宴を担当しました。 200名余りの大宴会。 ホテルスタッフはメンズ・ノンノかと思うような長身とルックスのBoyたちばかり…・。 何もかもがすてきな会場に出会い、そんなホテルに似合うプレイヤーでありたい!、この仕事は私にとって「天職」だと思いました。
ところが---、それから4年後、理由あって仕事をやめなければならなくなったのです。 これで弾きおさめかと、入場曲「ワーグナーのBridal
March」を演奏し、媒酌人・主賓…と進行の中、私の目は涙でいっぱい…・。
一曲一曲、想いをこめて演奏を終え、キャプテンに最後のご挨拶をし、引退しました…。
ブライダルに関するすべてをすて、楽器に鍵をかけ、音楽を聴くのもやめました。
それから2年ほど、抜け殻のような私。 何度かお仕事の依頼はありましたが、断りつづけ…・・、また事務所から電話。 明後日の仕事をと言う。 この2年の情報が全くないし、曲を知らないし、弾けない、それでもあきらめきれない思い…・。
今回は引き受けようと思いました。 準備に、ほんの1日では足りなかったけれど、再びホテルへ。
ドキドキしながら両手で、宴会場正面のドアを開けました…。 フワ〜っと「カサブランカ」の花が匂い立ち、私を一気に、あの「華の時代」へ呼び戻してくれたのです…。 もう二度とこの世界から離れない!。そう心に決めたカムバックの日でした…。
こうしてプレイヤー再び。 今度は、年老いて、いつかまたここから去る日が来るのかなと思い、生涯かかわっていたいから、私が事務所を起こせばいい、そう思うようになったのです。
某ホテルのブライダル・フェアで初めて「Marriage」という文字を目にしました。 そのときは、意味はわかりませんでしたが・・。
でも、マリアージュというきれい?で、かわいい音から、なぜか勝手にもイメージして、私たちの「マリアージュ」が始まったのです。
しかし、これまで順調に来たわけではありません。(>_<)
−--ある日、大好きな「オフコース」の小田さん監督作品、「緑の街」というビデオを観ました。 何年も前の映画ですが、こんな内容です。 〜ミュージシャンが映画を作りたいと、映画界の面々をスタッフに迎えて動き出すのですが、何がやりたいのか、どうしたいのか、細部にわたる支持が無く、スタッフに総スカンをくらい、映画はお蔵入りか…・、というところで、最後はチームがまとまり完成します。 途中で、まるで自分自身を見ているような心境。 チームがまとまるきっかけになったのは、監督をめざして勉強中の、助監督の言葉があったからです。
「僕等の船は動き出した。その船は、船長の指示により、右に左に舵を取り進んでいくんだ。 僕等は、船の行き先よりも、その船に乗ってみようと思ったんだ。
たとえ常識とは違う、厳しい航海でも、この船はきっと何かやってくれると、それにかけたんだ……。
でも船長が指示をしないと、船は動かない…。」
山を越えても越えてもいろいろあって、人を信じられなくなって、行き先不明状態の時に見た私は、…号泣…・・…。(>_<)(>_<)
それから迷いが消え、この映画から教えられました。
私はすでに船を出しています。 引き返すことは出来ません。
右往左往し、時には嵐に遭い沈没しそうになりながらも進んでいるその船は、私の夢を乗せ、人にも夢を運ぶ船。
小さくても、TITANICのように、夢があって華やかな「プチ・クイーン・マリアージュ」なんてどうかな…。
その名前からは、きっと美しい船に違いなく?、
エンジンルームが大変なのも覚悟の上!。 もう迷わずに航海する…、と心が決まったのです。
もちろん、マリアージュのみんなを乗せて…。 時々、迷っても船を降りないで。 嵐で海に投げ出されても救うから。
TITANICのようには、沈めま船♪。
プチ・クィーン・マリアージュ、氷山を回避しました!!。 ただいまも航海中。
オリエンタルな強い香りが、心地よい緊張と初心をもたらします。
「カサブランカ」がVIVACE-Marriageのマークです。